こんにちは、運行管理者の姫鮎です。
今回の記事では、タクシーについて不安なこと、心配なことを中心に記事を書きました。
まだまだタクシードライバーという仕事に不安がある方にはとても参考になる内容となっています。
「タクシードライバーに興味があるけれど、女性でも本当に大丈夫なのかな?」
「タクシーって夜の仕事だから、なんか怖そう・・・。」
「酔ったお客様に絡まれたりしない?」
「男性のドライバーばかりで、女性が働きにくいのでは?」
タクシードライバーという仕事に興味を持ったとき、そんな不安を感じる女性は少なくありません。
私自身、タクシー会社で運行管理業務に携わる中で、女性ドライバーさんたちが一生懸命に仕事をしている姿を間近で見ています。
タクシーの仕事には大変なことがあるのも事実です。
でも、だからといって「女性には無理な仕事」というわけではありません。
むしろ、女性ならではの気配りや丁寧な接客が、お客様から喜ばれることもあります。
大切なのは、怖いことを無理に我慢することではなく、
どんなことに注意すればいいのか
困った時にはどう対処すればいいのか
を知っておくことです。
この記事では、女性がタクシードライバーとして安心して働くために知っておきたいことを、できるだけわかりやすくお伝えします。
タクシードライバーは本当に怖い仕事なの?
最初にお伝えしたいのは、
「タクシードライバーだから怖い」というわけではありません。
そんなことを言っていたら、ドライバーさんたちがとっても悲しみます。
悲しみのあまり、トイレの片隅でタバコを吸いながら号泣するドライバーさんが続出するかもしれませんので。。。
どんな仕事にも、危険なことや大変な場面はあります。
タクシーの場合は、
- 夜間に運転することがある
- 一人でお客様を乗せる
- 酔ったお客様が乗車することがある
- 知らない場所へ行くことが多い
- 接客によるストレスがある
といった、タクシーならではの不安があります。
だからこそ、女性が安心して働くためには、仕事内容だけでなく、安全対策や会社のサポート体制を確認しておくことが大切です。
「女性だから危険」というより、
危険な場面を知り、対処方法を身につけておくこと。
これが安心して仕事を続けるための大きなポイントになります。
女性ドライバーが不安を感じやすいこと
ここからは、女性がタクシードライバーになる前に感じやすい不安について、一つずつ考えてみましょう。
①夜道を走るのが怖い
タクシードライバーというと、どうしても「夜勤」というイメージが強いかもしれません。
確かに夜勤をする女性ドライバーもいらっしゃいますが、勤務時間は入社時に会社側と相談のうえで日勤業務を選択することもできます。
そのため、タクシードライバーの仕事を探すときは、
「夜勤は絶対にしなければならない」
と最初から決めつける必要はありません。
面接のときに、
- 日勤だけは可能か?
- 夜勤をしない働き方はできるか?
- 勤務時間を相談できるか?
- 女性ドライバーはどのような勤務をしているのか?
などを確認してみましょう。
自分の生活スタイルに合った働き方ができるタクシー会社を選ぶことも、安全に長くタクシードライバーとして働くための大切なポイントです。
②酔ったお客様が怖い
これは、女性ドライバーが特に不安を感じやすい部分かもしれません。
タクシーでは、どうしても酔ったお客様が乗車することがあります。
お客様が酔っていても、すべてのお客様が怖いわけではありません。
ただし、
- 大声でわめく
- 運転中に何度も話しかけてきて絡んでくる
- 暴言を吐く
- セクハラ、カスハラのような発言をする
- 無理な要求をする
- 運転を妨げる行為をする
など、危険を感じるケースもあります。
このようなときに大切なのは、
「お客様だから何をされても我慢しなければいけない」と思わないこと。
安全に運転することが、ドライバーにとっては最優先です。
危険を感じた場合には、無理に一人で解決しようとせず、会社の無線や緊急連絡体制などを利用しましょう。
入社前には、
「トラブルが起きたとき、会社側はどのように対応してくれていますか?」
と確認しておくと安心です。
③男性ばかりの職場ではないの?
「タクシー会社は男性ばかり」というイメージを持っている方もいるかもしれません。
確かに、以前は男性が圧倒的に多い業界でした。
しかし近年では、女性のタクシードライバーが増え、昔のように女性ドライバーが珍しい存在ではありません。
女性だからこそ、
「女性のお客様が安心して乗れる」
「高齢のお客様にも丁寧に接してくれる」
「話しやすい」
など、女性ドライバーならではの良さを感じてもらえることもあります。
運転技術だけでなく、人に安心感を与えらることも、タクシードライバーの大切な能力です。
女性ドライバーだからこそ大切にしたい「自分を守る」という考え方
タクシーの仕事では、どうしても「お客様のために」という気持ちが強くなります。
もちろん、お客様を大切にすることは大事です。
でも、
お客様を大切にすることと、自分を犠牲にすることは違います。
嫌なことをされたとき、
「これくらい我慢しなければ・・・」
「仕事だから仕方がない・・・」
と、全てを自分の中に抱え込まないでください。
安全に働き続けるためには、自分自身の心と身体も大切にする必要があります。
女性ドライバーが気をつけたい「職場でのパワハラ」
タクシードライバーが仕事で忘れてはいけないのが、お客様とのトラブルだけではなく、職場の人間関係です。
特に女性ドライバーの場合、
「女だから運転は無理」
「女性はたいした仕事はできない」
「女のくせにそんなこともできないのか?」
「これだから女は困る」
「頭おかしいんじゃないのか?」
など、性別を理由にした嫌な言葉や差別を受けてしまうこともあります。
また、
- 仕事を意図的に与えない
- 無理な仕事ばかり押し付ける
- 人前で怒鳴る
- みんなの前でバカにする
- 仲間外れにする
- 必要な情報をわざと教えない
- 女性だからという理由で仕事を制限する
といったことも、職場での大きな問題になります。
厚生労働省では、職場におけるパワーハラスメントの典型例として、
- 身体的な攻撃
- 精神的な攻撃
- 経済的な攻撃
- 人間関係の切り離し
- 過大な要求
- 個人への過度な干渉
などを挙げています。
参照:厚生労働省「職場におけるハラスメント防止のために」より
もちろん、嫌なことがあったからといって、すべてが法律上のパワーハラスメントに該当するとは限りません。
しかし、
「これくらい我慢しなくちゃいけないかな・・・」
と思っているうちに、心が疲れて壊れてしまうことがあります。
「これって絶対パワハラだよね・・」と感じた自分の気持ちを、どうか無視しないでください。
パワハラを受けたら、まず何をすればいい?
もし、職場で嫌がらせやパワハラを受けてしまったら、感情的に相手にぶつかる前に、できることから一つずつ始めてみましょう。
①いつ、どこで、何をされたのか記録する
とても大切なのが「記録」です。
例えば、
〇〇年〇月〇日
午後〇〇時ごろ
事務所内で〇〇さんから「〇〇」と言われた。
その場には〇〇さんと〇〇さんがいた。
というように、
- 日付
- 時間
- 場所
- 相手
- 言われたこと
- されたこと
- その場にいた人
- 仕事への影響
- 自分がどう感じたか
などをできるだけ具体的に残しておきましょう。
メールやLINE、社内連絡など、証拠になるものがある場合には、削除せず保管しておくことも大切です。
②一人で抱え込まない
パワハラを受けると、
「私が弱いからなのかな」
「私にも悪いところがあるのかな」
と考えてしまうことがあります。
でも、
悩みを一人で抱え込む必要はありません。
信頼できる上司や同僚、行政機関の人事・労務担当者、あれば会社の相談窓口などに相談してみましょう。
厚生労働省でも、ハラスメントは個人だけの問題ではなく、会社の問題として、会社の相談窓口や信頼できる上司、労働基準局、労働組合、法務局などへの相談を案内しています。
③会社に相談するときは「感情」より「事実」を伝える
会社に相談するとき、
「本当に嫌でした」
という気持ちはもちろん大切です。
でも、それだけでなく、
「いつ、誰に、何をされたのか」
を具体的に伝えることを意識してみましょう。
例えば、
「○月○日に、事務所で〇〇さんから『女性なんだから〇〇するな!』と言われました。」
「○月から、私だけ必要な業務情報を共有されないことが続いています。」
というように、事実を整理して伝えます。
感情的にならず、記録をもとに話すことで、会社側にも状況が伝わりやすくなります。
④会社に相談しても改善されない場合は?
勇気を出して相談したのに、
「そのくらい普通だよ」
「気にしすぎ」
「あなたにも原因があるんじゃないの?」
などと言われてしまうことがあるかもしれません。
そのうような場合でも、
「会社に相談したけれど解決しなかったから、もう何もできない」
と諦める必要はありません。
厚生労働省では、都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)などで、職場におけるパワーハラスメントなどについて相談を受け付けています。
会社との間に生じたトラブルについて、解決に向けた援助を受けられる制度もあります。
また、厚生労働省によれば、総合労働相談コーナーでは、職場のトラブルについて無料で相談でき、匿名での相談やプライバシーへの配慮も案内されています。
「もう辞めるしかない」と思い詰める前に、外部の相談先を利用するという選択肢も覚えておいてください。
女性がタクシー会社を選ぶときに確認したいこと
これからタクシードライバーを目指す女性は、給与だけで会社を選ばないことも大切です。
面接や会社説明会のときには、次のようなことを確認してみましょう。
チェックしておきたいポイント
✅女性ドライバーが実際に働いているか
✅女性専用の更衣室や休憩スペースがあるか
✅トイレなどの設備が整っているか
✅日勤などの働き方ができるか
✅子育てや家庭との両立について相談できるか
✅お客様とのトラブル時の会社側の対応、対処方法
✅事故やトラブル時のサポート体制
✅職場の相談窓口はあるか
✅女性ドライバーが長く働いているか
✅実際の職場の雰囲気
特におすすめしたいのは、可能であれば会社見学をしてみることです。
求人票だけではわからない「職場の空気」は実際に見てみると感じ取れることがあります。
女性だからできないと決めつけなくていい
タクシードライバーは、決して簡単な仕事ではありません。
道を覚えたり、安全運転を続けたり、お客様と接したり、売り上げを考えたり・・・。
大変なこともあります。
それでも、女性だからできない仕事ではありません。
むしろ、
丁寧な接客
細やかな気配り
安心感のある接客
といった女性ならではの強みが活かされる場面もあります。
そして何より、
「私もタクシードライバーをやってみたい」
と思った気持ちを大切にしてほしいと思います。
怖いことを「知らない」から不安になる
タクシードライバーになる前は、知らないことがたくさんあります。
だからこそ、
「怖い」
と思ってしまうのは当然です。
でも、仕事内容を知り、危険な場面への対処方法を知り、会社のサポート体制を確認していくと、最初より少しずつ不安が小さくなっていくことがあります。
そして、もし困ったことが起きたとしても、すべてを
「一人でなんとかしなければいけない」
わけではありません。
- 会社に相談する
- 信頼できる人に相談する
- 記録を残す
- 外部の相談窓口を利用する
いくつもの方法があります。
まとめ:女性だからこそ、自分を大切にしながら働いてほしい
タクシードライバーは、女性にとって決して「怖いだけの仕事」ではありません。
もちろん、夜勤や酔ったお客様への対応、交通事故など、注意しなければならないことはたくさんあります。
そして、お客様とのトラブルだけではなく、職場での人間関係やパワハラに悩むこともあるかもしれません。
だからこそ、
「我慢することがプロ」
なのではなく、
「自分を守りながら仕事を続けること」
もプロのタクシードライバーとして大切なことだと私は思います。
嫌なことがあったときには、記録を残す。
信頼できる人に相談する。
それでも、解決しない場合には、外部の相談窓口を利用する。
厚生労働省も、職場のハラスメント問題について相談窓口や解決援助制度を案内しています。
女性だから無理かな?
年齢的に遅いかな?
私にできるのかな?
そんなふうに悩んでいる方も、最初から諦めなくて大丈夫です。
タクシードライバーという仕事に少しでも興味があるのなら、まずは仕事内容を知ることから始めてみませんか?
このブログでは、現役の運行管理者として、タクシー業界で働く女性が感じやすい不安や疑問について、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。
女性が安心して、自分らしく働けるタクシー業界になってほしい。
そんな願いを込めて、これからも女性ドライバーの皆さんを応援していきたいと思います。

夢をバカにする人間から離れなさい。
by マーク・トウェイン(アメリカの作家「トム・ソーヤの冒険」の作者)


コメント